イエメンモカコーヒーについて

イエメンモカコーヒーについて

イエメンという国について

皆さんは”イエメン”という国をご存知でしょうか?

中東サウジアラビアの下にある小さな国(でも日本の1.5倍!)で、砂漠の多いアラビア半島の中でも肥沃な土地として古代ローマでは「幸福のアラビア」と呼ばれていたそうです。
そんな肥沃な土地であると同時にアラビア海、紅海の出入り口にあり、重要な拠点となっている”イエメン”昔から外国によく狙われていたようです。
トルコ、イギリス、サウジアラビアと何度となく侵略されています。

今現在でも非常に複雑な政治状況を抱えており、外国との戦争、内戦が絶えないようです。





コーヒー生産国、そして未知の国「イエメン」

一方”イエメン”はコーヒーの世界だとエチオピアと並ぶコーヒー創世記の国として憧れの強い国です。

アラビア、コーヒー、エキゾチックな雰囲気と何かロマンを感じませんか?
憧れますよね。

そして素晴らしいモカコーヒーを生産する国として知られています
モカマタリなど昔から日本の喫茶店でも高級な豆として知られています。

しかし、私自身イエメンモカのことについて何も知らないと言っても過言ではありません。
それくらい情報が少なく、まさに未知の国なのです。



︎ONSAYAでもイエメンコーヒーを仕入れました! 

イエメンとは?
サナア県ハラズがあるのは10番(有名なバニーマタルも10番)

今回ONSAYAでは久々に”イエメン”のコーヒーを仕入れました。※2022年現在は販売しておりません。



それまでのイエメンコーヒーは独特の発酵臭がするコーヒーであるが、欠点豆も多く綺麗な味わいとは言えないものが多い印象でした。
なので最近ではあまり取り扱ってなかったのですが、今回はスペシャルなイエメンモカを紹介されました。

その香味は綺麗でそのキャラクターを存分に示す素晴らしいコーヒーでした。

これはONSAYAのお客様にご紹介したい!と思いました。

と同時にスペシャルなイエメンを紹介する”モカオリジンズ”というプロジェクト”の仕掛け人、タレックさんのプロジェクトが面白いなと思ったからです。

それならタレックさんに話を聞きたいと思い、今回の豆を日本に紹介してくれているイエメン人で海ノ向こうコーヒーの”タレック”さんに取材することにいたしました!

 

【スペシャルイエメンコーヒーの仕掛け人】タレックさんへインタビュー

▲タレックさん(え?王様?笑)

以下インタビュー
ONSAYA東モカオリジンズ タレック氏海ノ向こうコーヒー山本氏

タレックさんについて

:タレックさんこんにちは!
イエメンのこと勝手なイメージだけでよくわかってないので、今回イエメンのことコーヒーのことについてお話伺いたいと思います。
では、まずタレックさんの自己紹介をお願いいたします。

:こんにちはタレックです。
2014年に日本の大学に勉強しに来日しました。
卒業後イエメンのコーヒーを日本に紹介する”モカオリジンズ”という会社を立ち上げました。
祖国で兄の作っているコーヒーと日本を繋ぐ仕事がしたくて始めました。

:今現在もその会社をされているのですか?

:今現在は日本の”海ノ向こうコーヒー”の一員としてプロジェクトを引き続き進めています。
他の産地のコーヒーも取り扱いながら勉強しています。

:今回うちでモカオリジンズの”シャムス”というコーヒーを買わせていただきました。
このコーヒーはどのようなコンセプトのコーヒーですか?

:今まで僕は単一農園のコーヒーを取り扱っていました。(イエメンコーヒーではかなり珍しい)

しかし、それでは個別の農家にしか恩恵がいかないので、プロジェクトの拡がりが進みにくいと思ったのです。
もう少し広範囲の人にプロジェクトに参加してもらいたいと思いました。

イエメンの小農家は家の屋上で乾燥して、そのコーヒーをブローカーに安く売っています。
それでは生活するのにやっとの収入しか手に入りません。

そこでハラズエリアの小農家の人たちとコミュニケーションをとり、品質を管理し、比重選別機を導入し、スペシャルなロットとして作ったのがこの”シャムス”です。

では、タレックさんはイエメンのコーヒーの品質を向上して、スペシャルなものを日本に向けて販売して、祖国の農家さんの生活向上を目指しておられるのですね?

:そうですね。
それと同時に日本の方にもっとイエメンのことを知ってもらいたいです。
きっとイエメンのイメージってあっても負のイメージ、戦争や内戦などの悪いイメーシしかないので、もっとポジティブな魅力的なイメージ「美味しいコーヒーの国」として知ってもらいたいです。

:確かに中東は豊かなイメージありますよ。
野菜、フルーツ、スパイスが豊富なイメージです。
その部分がもっとイメージとして伝わったらいいですよね。


イエメンコーヒーについて

:イエメンコーヒーについてもう少し深く聞きたいのですが、
タレックさんから見てイエメンコーヒーのポテンシャルはどうですか?

イエメン全体としてまだまだスペシャルティコーヒーは広まっていません。
クオリティへの仕組みも整っていません。
ハラズエリアではだいぶ広まってはきましたけど・・。
栽培に関してもまだまだ向上すると思います。
ただ、イエメンの特徴としては様々な風味を有しており、隣の農園ではまた違った風味と多様な風味特性を見ることができます。
そこはとても面白いところです。

:面白いですね!可能性がすごいです。


イエメンの現状について

:もう少しイエメンのことを知りたいのですが、現在の政治状況はどのような状況ですか?

:そうですね。非常にコンプレックスな状況です。
サウジ派やイラン派・トルコ派やいろんな考え利権が絡んでいるので、僕でもよくわからなくなるほど複雑です・・。

首都はイラン派が持っていますが、港のあるアデンはサウジ派が持ってます。
なのでコーヒーを送るのにも難しさがあります。サウジアラビアが空爆もしてますし。
そんな中でコーヒーでいいイメージを伝えていきたいです。
:今後イエメンコーヒーをどうしていきたいですか?
どうなっていきたいですか?

:そうですね、エチオピアのコーヒーのように日本だけでなく、もっと世界中で気軽に飲んでもらえるコーヒーにしていきたいです
そしてイエメンのことを戦争ではなくコーヒーで知ってもらいたいです。

:エチオピアのように世界中に広がることを願っています!
そして平和なイメージで伝わりますように!


最後に

東:山本さん最後に一言お願い致します。笑

:そうですね。もうタレック君とは長い付き合いなんですが、イエメンのコーヒーを売りたいんやけどどうしようかと相談受けたり、本当に彼はずっと頑張ってきてます。

イエメンのコーヒーですが、雨季乾季の乾季が本当に長くきついんですよね。
なので、発酵がすごく進んじゃう。
でも、イエメンの人は本当に真面目で本物を大事にする人たちなので、栽培に関しても急斜面にそのまま植えるんじゃなく、棚田を作ってきちんと植えるし、標高高いのでシェードツリーは作らないとか・・非常にコーヒー栽培というものをしっかり考えて行っています。
クラフトマンシップのある人たちです。

死ぬまでには一回は産地訪問したいですね!笑

:行きましょう!!笑

今は危険なので首都までは行けますが、産地まではレベル4では行けない状況です。

:あーーダメやん泣

:では長時間になりましたがお二人とも、ありがとうございました!!
タレックさんやイエメンの人たちの思いを一緒にONSAYAで販売していきます。

:ありがとうございました。
:ありがとうございました。


この三人でお送りしました。
動画は僕がグダグダに進行したので却下されました笑


そして、こちらがONSAYAに入荷された”シャムス”の袋。


かっこいいロゴ!!

あとがき

イエメンの”モカオリジンズ”のコーヒーは平和への願いが込められており、
平和への一歩として素晴らしい意味のあるコーヒーだと思います。

コーヒーはイエメンを始め多くの国で儲からない、苦しいだけの作物になってしまいました。

その結果多くの農家がコーヒー栽培をやめざるを得ませんでした。

その状況を打破するためにスペシャルティコーヒーとしてコーヒーのクォリティを上げて付加価値をつけ、生産国の人々に利益を配分して持続可能な世の中を作ることを目指しています。

人々の生活が潤えば戦争が起きにくくなります。
コーヒーを通じて世界がお互いを思いやれる世の中になればいいですね。

みんなが利益を分配する。
今の日本や世界にも必要な考え方ですね。

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