“スペシャルティコーヒー”とは。

“スペシャルティコーヒー”とは。

「スペシャルティコーヒー」とは何か。はっきりした定義はないようですが、簡単に言うならば”カッピングスキルを持った人(認定された人が確実)が、カッピングして80点以上のスコアを出す高品質なコーヒーです。 

  80点以上。大体で言うと、”コーヒーに雑味が少なく、特徴的なフレーバー香りを持っていて、酸味が綺麗で後味が心地よい感じです。そんなコーヒーでしょうか。(ざっくり) 

昔よく、普通のコーヒー(サントスNo.2とかグァテマラSHBなど)をハンドピックして欠点の豆をなくせばスペシャルティコーヒーだよ。なんて言う方々もおられましたが、それは全く違います。上記”サントスNo.2”で例にとると、”No.2”はブラジル中から集めた豆を混ぜたブレンドであり、コメでいえば日本産のブレンド米なようなものです。もう少し詳しく言いますと

「様々な土地環境の様々な品種、様々な作り手によるばらついた品質のものをブレンドしたもの」です。

それを大きさや欠点の多さで等級を決めているものです。ブラジル広いですからね〜。なので環境や作り手の価値観もだいぶ違います。それに対して80点以上取ろうとすると、ある程度揃った高品質な豆が必要なので(揃わないと悪い豆が良い豆の良さを帳消しにしていきます。)、必然的に同じエリア、同じ農園で作り、均一な品質への
拘りが必要になってきます。いわゆる”シングルオリジン”という呼び名ですね。 

つまり魚沼産のコシヒカリです。←みんなこれを言います(笑) 

なので基本的には”トレースアビリティ”が取れる(豆情報が明確で追跡可能)ことになってきます。

※ここでの注意点は仮に情報が辿れる”トレースアビリティ”が明確であっても、品質が 80点いかなければそれは「スぺシャルティコーヒー」ではありません ! よくある ”レインフォレスト”とか”オーガニック認証”とかも関係ありません!!←ここ注意です。

客観的に、コーヒーの液体のクォリティが”80点”あるものがスペシャルティコーヒーです。
※逆にどこの豆かわからないけど80点あるよと言うものは可能性が0ではないですが、この80点以上のクォリティ、そんなに甘くありません! 実際に農園を訪問し、精選の現場を見てみるとよくわかります。スペシャルティブレードを作る場合にかかる手間暇が全然違います。


次に、80点以上のコーヒーを作るための工程を説明します。
 

-必要である工程-

■栽培時:フレーバーの発達のために必要な施肥を行う

収穫時:熟した実(同じ木でも全く同時には熟してはこない)のみを手摘みする。

精選時:良い実と悪い実を選別し、良い実だけを集める。

精選時:味作りをイメージして必要な処理を行う。

乾燥時:これも重要なのでゆっくりとしかも均一に発酵に気をつけながら乾燥する。

出荷時:最終的に良いものと悪いものを選別していく。

出荷後:定温のコンテナに劣化を防ぐパッキングをして送る。

などなどあります。なのでそこまで力を注ぐスペシャルティグレードに「うちが作ったんだよ!」と言いたくない人なんていないですし、さらに安く買い叩かれ、クォリティに重きを置いていない作り手のコーヒーと混ぜて売りたい人などいないからです。いいもの作ったらそれに相応しい対価が欲しいものです。 それでも80点いかないことだってあるわけです。凄いですね。スペシャルティコーヒー。

余談ですが、スペシャルティコーヒーの中でもギリギリ80点〜81点と83点〜84点もだいぶ世界が変わってきます。86点を超えてくる豆はフレーバーが華やかでフラワリー、マスカットやピーチを感じるクリーンカップで酸味も明るく甘い余韻も続きます。な感じ(あくまで例です)で、、、それ以上の88~90は、、まじ作ってくれてありがとう!レベルです。

ということでスペシャルティコーヒー伝わったでしょうか?

あ、そうですね。焙煎失敗してやばいことになってもスペシャルティコーヒーとは呼べないことになりますね。。これもあるあるなので私も気をつけます。ほんとに。

生産者からコーヒー屋に至るまで、そして皆様の最後の抽出に至るまで適正であれば素晴らしいスペシャルティコーヒーとなることでしょう!

こんなにスペシャルティコーヒーを連呼したのは初めてのリトルアズマでした。

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