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【コーヒー小話】浅煎りコーヒーについて
May 16 2021
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May 16 2021
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浅煎りコーヒーについて少し考えてみる。
最近では浅煎りコーヒーを楽しむ方も増えてきました。
特に若いコーヒー好きな方は浅煎りを好む方が多い印象です。
では、
- なぜ今浅煎りが流行ってきているのか
- 浅煎りにすると何がいいのか
- 逆にネガティヴなこともあるのか
見ていきたいと思います。
過去に流行った、浅煎りコーヒー。その理由は?
歴史的に見ると、1960年代くらいまではいわゆる”ファーストウエーブ”と呼ばれる大量消費時代です。
”アメリカン”と呼ばれる喫茶店のコーヒーは薄〜いコーヒーで、アメリカではお湯で伸ばした量だけ多いコーヒーを提供していたようです。
その頃の流行りの焙煎度合いは”浅煎り”。
なぜ浅煎りなのか。
それは、浅煎りの方が深煎りよりも原価が安くなるからです。
その頃の流行りの焙煎度合いは”浅煎り”。
浅煎りは水分が多く残っており、深煎りより重量が重い。
つまり同じ100gの生豆を焙煎すれば、浅煎りは86gになり、深煎りは80gになります。
焙煎業者からすれば焙煎豆を同じ200gで販売すれば浅煎りのほうが原価が安くなります。
少し安く提供もできます。
少し安く提供もできます。
安い浅煎りの粗悪な豆を大量に売りつつ、喫茶店はお湯で伸ばしながら大量消費で儲けようというわけです。
その後流れは変わり、深煎りコーヒーへ
ヨーロッパはもっと焙煎度合いが深く豊かなコクのあるコーヒーを提供していたと思われます。
アメリカより断然(
豆の品質に合わせて美味しく飲む方法を探す。
さすがヨーロッパですね。
さてその後のアメリカに「ピーツコーヒー」や「スターバックス」が登場します。
安価で粗悪なコーヒー文化に対抗して、品質に拘った”深煎り”のコーヒーが全盛を迎えます。
浅い=粗悪で薄い
安価で粗悪なコーヒー文化に対抗して、
浅い=
から
深い=それなりの豆を甘さとボディのある深煎りに
の流れになってきます。
の流れになってきます。
スペシャルティコーヒーという概念が誕生
そして、1978年クヌッセン女史が唱えた”スペシャルティコーヒー” の概念が登場し、コーヒー生産の持続可能を考えて”品質”の良いコーヒーに注目と対価が集まるような仕組みができてくるのです。
そんな深煎り珈琲にも疑問を持ち始めるグループが現れます。
素晴らしいコーヒー豆、スペシャルティ珈琲を深くすると、本来豆のもつ素晴らしい香味を殺してしまうのではないかという疑問です。
スペシャルティコーヒーの魅力を最大化する方法は、フルーティーで素材の良さが際立つ”浅煎り”なのではないか!?
ファーストウエーブと真逆のアプローチですね。
スペシャルティコーヒーの特徴としては単一の「優れた環境」で作られた雑味のない優れた風味を持っているコーヒー です。
なので、その特徴ある綺麗な
- 酸味
- 風味
- 甘さ
- 液体の綺麗さ
を最大限発揮するため、徐々に”浅煎り”がフォーカスされはじめました。
深く焼くとどうしても焦げがついたり、フルーティーな酸味は無くなってきますしね。
もう少し言うと、焙煎を進めていくとだんだん酸味が減ってきます。
酸味が減ってくると甘さが目立ち始め、焙煎が深くなるほどにだんだんと苦くなってきます。
つまり、果実としてのコーヒーが持つ酸味や風味は浅煎りの方が楽しめる と言うことです。
深くなると悪く言うとどれも”コーヒー感”のある苦い飲み物になってくるのです。(いい豆でいい焙煎だと深煎りでも風味が残ります)
だから、特別な香味のスペシャルティコーヒーは浅煎りで焙煎するようになっていきました。
深くなると悪く言うとどれも”コーヒー感”
いい素材があれば、その素材の良いところを最大限に引き出したいと思うのが料理人ですよね。
いい素材であればあるほど素材の味を出した方が自然の素晴らしさを体験できます。
素晴らしいコーヒーを手に入れ、その良さを表現しようとした結果 ”浅煎り”が注目、フォーカスされたと言うこと です。
素晴らしいコーヒーを手に入れ、
浅煎りには技術も必要
最近はコーヒー豆の品質が向上してきました。
そのスペシャルティコーヒーという素材を生かすために”
ちなみに焙煎業者からすると”浅煎り”は中々難しい存在かもしれません。
難しい点だなと思うのは酸味の質です。
綺麗に焙煎できれば爽やかな酸味でですが、少しずれてくると重い渋い酸味になったり、峻険性のあるきつい酸味になったりします。
”浅煎り”の難しい点は豆の品質、焙煎技術によってよくない酸味の味が出やすい点です。
これで”浅煎り”コーヒーが嫌いな人も多いのだと思います。
”浅煎り”
これで”
是非後味に甘さがあって綺麗な”浅煎り”コーヒーを提供するコーヒー屋さんから”浅煎り”コーヒーを買ってみてください。
コーヒーの素材の面白さ、特に酸味やフレーバーを一番楽しめる”浅煎り”コーヒーを是非お楽しみくださいませ。
ONSAYAおすすめの浅煎りコーヒー豆
■ETHIOPIA Gotiti
(エチオピア イルガチェフェ・ゴティティ 浅煎り)
ONSAYAのエチオピアと言えばゴティティ!
ゴティティウォッシュドはエチオピアらしい華やかさと、蜜のような甘さ、上品かつコンプレックスさも感じる、さすがゲデブエリアのコーヒーです。その甘さのあるコンプレックスな風味は他のイルガチャフェとは一線を画する香味です。
■PAPUA NEW GUINEA Colbran
(パプアニューギニア コルブラン農園 浅煎り)
焙煎はその明るさと甘さを活かすよう浅煎りで提供いたします。
カップが綺麗なので酸味が苦手な方でも素晴らしい浅煎りを体験できる事と思います。
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